山行記録

2019 訓練登山 TEAM HIDETO

拝啓 親愛なる君へ

この記録を読んでいるということは、僕はもうこの世にいないのかな。

僕が最後に行なった登山、訓練登山の記録を書いたから、君に読んでほしいな。

前日部室にいってペットボトルに水をぶち込んだ。この時点でザックが持ち上がらないことに

軽く絶望したね。石井さんに車を運転していただき、駐車場まで移動。

山小屋のことで少しもめたけど、ご飯を食べて就寝。全く寝れなかったな。

あとイシトモがバンバに「カタツムリじゃん」と雑なフリをしたら「いや殻がでかすぎるやろ」と丁寧に突っ込んでいて

好印象だったね。

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当日は2時に起きる。僕が普段寝てる時間だね。計量をして三番目に出発。

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メンバーは僕と久世さんとシモンと大橋さんと田村さんと植田君と阿部君。

霧雨の中出発。楽しみだなあ。

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こんな感じの視界の中進んでいく。クソカスのゲボだったね。

でも背中のあまりにもな重さに興奮してしまう。最高だった。

最初の沢に突っ込みかけたけど一瞬で大橋さんがきづく。天才かな?

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関沢分岐に到着。ザックを背負うときに道標に頭をぶつけてマジでキレかけた。

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これは関沢分岐で喜ぶ生前の僕。

カケスガ峰分岐まではコンスタントな登りが続いた。地味にキツいがヌルいヌルい。

カケスガ峰分岐をさっさと過ぎ、前山を巻いた。

ここの辺りは左側がブチブチにキレだしてあぶないので、27キロ背負って歩くのはやめようね。

そんな崖と遊びながら前山分岐へ。この辺から道が田んぼになってきた。

道は「傾斜をつけた田んぼを重い荷物を背負いながらジュッポジュッポいわしながら登る」感じに。

注意喚起も(自分だけ)雑になり「全部注意」「ここクソです」などになっていく。

また注意喚起をすると絶対そこのトラップにひっかかった。足許注意を促すと絶対転んだ。

20にもなってどろんこ遊びとは。最高だった。

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前山分岐で喜びを分かち合う二人。雁戸山へのわくわくが止まらない。

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雁戸山山頂に到着。写真は楽しさの余り足腰が立たなくなり、這いつくばる生前の僕。

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雁戸から南雁戸まではまたしても泥。滑りながら進む。まるで滑り台や。たまらん。
てかこのあとずっと泥まみれ。
今までの山行で滑りながら進むことは無かったので、あまりに楽しかった。
アザミとダンスっちまいながら登頂。
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南雁戸山にて、滑り台を楽しんだ後の生前の私。
このあと八方平避難小屋まで単調な下りで、途中ガレ場になったりしたね。
転んでアンダーが破れたり膝を強打したりしたけど、アドレナリンのおかげで無傷と同然だったね。
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気づいたら小屋に到着してた。上の写真は感極まりメガネを涙でぬらす僕。
歩荷大会をしてから出発。なごうほう(なぜか変換出来ない)まではコースタイムが3時間30分くらい。
ずっと景色を楽しんだり、滑落ごっこしたり水平思考をして楽しんだ。
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体感時間5分くらいでなごうほうへ。水を捨てて(残念)、追分から熊野岳避難小屋へ。この工程は地味に長いので暇つぶしにウノとかあるとよいと思う。Untitled
コマクサを見てたらいつの間にか地蔵山頂駅にいた。
上の写真は大好きな蔵王に別れを告げ、悲しみの余り慟哭する僕。
いままでの山行よりも遙かに充実度、楽しさが詰まっていた訓練登山。
僕はもうこの世には居ないけど、是非君にも登ってみてほしいな。
文責 (故)Y.K.  敬具