山行記録

6/166/17  岩手山チームTATSUMI

 

今回は記録がチームに二人もいるという異常事態が起きたため、記録二人(天気図小野里も含む)の会話形式で進めていく。

 

小池(以下池)「どうもこんにちは!」

井上(以下井)「よろしくお願いします。」

小野里(以下ザト)「天気図係だけどこんにちは~、今回の山行では前泊組がちらほらといましたがお二人はいかがでしたか?」

池「そうですねぇ、私は前泊をしたんですが、初めての車中泊は思ったより快適でしたね

。」

井「僕も前泊だったんですけどなかなかわくわくしましたね」

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(会話形式が思ったより長くなりそうでめんどくさかったので以下通常の記録…主に井上目線)

 

 

今回の山行は前泊から始まった

私は夜のドライブに期待を膨らませていた。車内は賑やかな雰囲気が漂っていた。

・・・最初は。金曜日の夜、疲労を隠し切れるはずもない。

一時間くらい経っただろうか、次第に皆の口数も少なくなっていく。やがて車内は廃墟のような静けさを迎えた。

・・・その沈黙を切り裂いたのは車外からの鈍い音であった。

一瞬私は何も理解ができなかったがよくないことが起こったのは先輩方の反応を見るに明らかであった。

ハンドルを握っているk室さんがおもむろに笑いながらこう言った「今寝てたぁ()

思考が停止し「ええええ」としか言わない田村先輩と私と同じく状況が把握できていない野田先輩を乗せたまま恐怖のドライブは続いた…

 

一方そのころ、豪雨の中XJAPANを大音量で流しながら夜の国道4号を爆走するのは一台のレンタカー。

ヘッドバンキングをしながらハンドルを握っているのは我らがリーダー、ISHII TATSUMI氏である。・・・我々の車内との差。

恐怖のドライブを終え道の駅に着くと運転とヘッドバンキングに疲れたTATSUMI氏が泥のように眠っていたのを確認した。

(神様僕を生かしてくれてありがとう。)

心の中で感謝しながら私は深い眠りについた。

 

明朝、私を眠りから覚ましたのは耳をつんざく謎の機械音であった。

慌てて車の外を見渡すと鬼の形相で芝刈り機を振り回す爺婆に囲まれていた。不幸中の幸い、その爺婆たちが襲ってくることはなかった。

「車を出せ‼」というTATSUMI氏の声に我々は、すぐさまエンジンを始動させ、岩手山へと向かった。

 

多くの休憩をはさみ、小麦粉の塊を食うというハプニングにもめげず、我々は何とか八合目避難小屋へと到着した。

小屋の中には肢体を失いだるまのような無残な姿となった原さんが転がっていた。あまりのむごさに私はつい口をつぐんでしまった。 

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少しだけ小屋の温かさに身を任せウトウトしていると、突然田村さんの怒号が飛ぶ。

「おい‼俺は一人で食材見張ってんだよ!惰眠を貪ってんじゃねえ!」

その声を聞き飛び起きると、隣で寝ていたはずの小池先輩が原型をとどめていない顔をして転がっていた。

(早く準備しないと次は僕が殺られてしまう…)

そう思った私はすぐさま外に出て、食事の準備をはじめた。

田村さんの怒号が飛び交う中、出来上がったすき焼きの味は僕の知るすき焼きのそれではなかった。

(苦い、苦すぎる)そう思い、周りの反応を見るも、みなおいしいと言いながら平然と食している。(こいつら、狂ってる…!)

皿に残った漢方薬のような味のそれを無理やり口に流し込み、気付かれ無いよう虚偽の笑みを浮かべた。

食事が済むと間もなく消灯の時間となった。

山頂を拝む明日に備え、私達は2000眠っt・・・いや眠るはずだった。

消灯時間を過ぎても絶えることのない話声。寝ろと急かす管理人の怒号。トイレから漂うNH₃臭。それらが合わさった小屋の中はまさにChaosであった。

 

翌日、替えの服を忘れた私は裸の上にウィンドブレーカーを羽織る苦渋の選択を強いられる。

頂上に到着するころにはウィンドブレーカーの内部は蒸れ蒸れで今すぐ脱ぎ去りたい感情を抑えきれず、やってしまった・・・

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頂上を出発する直前、野田先輩の顔つきが変わりこう宣言した。

「我々は登る過程で大きなタイムロスをしてしまった。ほかのチームに舐められぬようEXTREAM下山を行う。

遅れたものは容赦なく切り捨てる、心して掛かれ」

(超スピードで下山したので記録はありません。苦情は野田まで)

 

これにて記録を終わる。