2007年長期飯豊山登山報告書
2007年8月21日 晴れ後雨
仙台駅で7:06の東北本線に乗車。途中の駅で線路に人が落ちたので電車が緊急停車した。この影響で電車が5分ほど遅れる。郡山駅に9:29に着き9:43の会津若松駅行きの磐越西線に乗り換える。10:50会津若松駅に着く。11:01快速あがの1号に乗り換え11:46野沢駅で下車。野沢駅の近くで南の祖父母に昼食をご馳走になりタクシーで弥平四郎登山口へ向かう。14:15弥平四郎登山口。登山口からすぐにくだりにはいり奥川にでる。川には丸太二本に板をわたした橋がかかっている。橋なしでも増水してなければ楽にわたれる。ただし増水時は危険。橋は石で両岸から止めてあるだけなので洪水になれば簡単に流されるだろう。
登山口から約20分後の14:35に祓川山荘に着いた。登山道はしっかり刈払いされている。今日はここに宿泊。暗くなってから焚き火をしようという話になり枝を集めるがしけっていて燃えない。雨が降ってきたので小屋の中に入る。雨は夜の間強く降ったり弱くなったりを繰り返し降り続く。


14:15 弥平四郎登山口
14:35 祓川山荘
8月22日 雨
朝から雨。天図を3回取る。天気図を見ると発達した低気圧の寒冷前線が通過中で天候が回復する兆しはないので祓川山荘に停滞することになる。奥川の橋が流されていないか心配になり見に行くが川はほとんど増水しておらず橋も無事だった。1日中トランプをして過ごす。
夕食はタラコとイカスミのパスタ。イカスミはおいしいがイカスミの処理がめんどうで黒いイカスミはおちにくく山行中ずっと黒い色がコッヘルに残った。
よってあまり登山の食事としてイカスミは勧められない。
8月23日
寒冷前線は完全に抜け切っていなかったが22日よりも天候は回復しそうだったので出発することにする。天気は曇り6:30祓川山荘を出発する。松平峠まではブナの樹林帯で登山道は特に危険な箇所はない。7:15から7:35と8:00から8:05に休憩をとる。松平峠には8:30に着き8:45まで休憩した。松平峠までの水場は2箇所である。ひとつは祓川山荘から近い祓川山荘の水場の源流と思われるものでコンクリの箱に水が流れ落ちている。もうひとつは十森の水場で沢水である。水量はちょろちょろ。雨が少ないと枯れそう。松平峠は木に看板がかかっているのですぐに分かる。松平峠を過ぎたあたりから青空が見え始め日差しがでできた。松平峠からは尾根で松平峠から猪鼻までは登りが急で登山道の脇が崖になっている部分がある。また登山道の地面は土ではなく花崗岩砂で登山道上に岩が多い。植生は人の背丈ほどのナナカマドやアザミの樹林帯
9:25猪鼻につく。9:40まで休憩。猪鼻には水場があるがロープ伝いに下りる必要があり、水量も少なく飲料水としては適さない。


猪鼻から疣岩山までは植生は人の背丈ほどの樹林帯。10:05疣岩山につく。三角点の石柱があるのですぐ分かる。10:15まで休憩。三国小屋までで植生に大きな変化はない。疣岩山から三国小屋までは急な登り。11:10三国小屋に着く。11:20まで休憩。三国小屋では数パーティ休んでいた。三国小屋を過ぎてからすれ違うパーティが多くなる。後から知ったが飯豊山には夏の間に2万人の登山客が来るそうだ。七森の直前に岩場があり見た目では60度はあるようにも見える。鎖があるが使わなくても上れる。両側に切れる岩場ではない。三国小屋から切合小屋までは岩場が多く急登の繰り返しである。植生は人の背丈ほどの樹林帯だが全く登山道の周りに木がないところもある。切合小屋周辺は草原が広がり木は少ない。12:05から12:20まで休憩。12:55種蒔山に着き、1:10切合小屋に着いた。切合小屋には管理人がいて1泊2500円である。小屋の情報は小屋情報参照。夕食はマーボー豆腐。




6:30 祓川山荘発
7:15
↓ 休憩
7:35
8:00
↓ 休憩
8:05
8:30 松平峠
↓ 休憩
8:45
9:25 猪鼻
↓ 休憩
9:40
10:05 疣岩山
↓ 休憩
10:15
11:10 三国小屋
↓ 休憩
11:20
12:05
↓ 休憩
12:20
12:55 種蒔山
1:10 切合小屋
コースタイム
祓川山荘 〜1時間35分〜 松平峠 〜55分〜 疣岩山 〜55分〜 三国小屋 〜1時間20分〜 種蒔山 〜15分〜 切合小屋
合計コースタイム5時間
8月24日
5:00切合小屋を出発。天気は晴れ。植生がコケモモやガンコウランやトリカブトやマツムシソウの草原に変化。5:25草履塚。5:35まで休憩。草履塚までは人の背丈ほどもない草木が茂る。御秘所の岩場は両側とも絶壁。岩場の上は歩けなくもないが岩の西側をトラバースしながら行くのがいいと思う。鎖もある。しかし足を踏み外したら恐らく下まで滑落するだろう。雨や強風時は危険。本山小屋直前の登りはガレ場で赤ペンキあり。登山道がはっきりせず霧のときは迷いそう。7:05本山小屋着。本山小屋でビールを18本購入。7:25まで休憩。




本山小屋から飯豊山までは広い尾根道で楽。ハイマツがででくる。雷時は危険である。7:50飯豊山に着く。8:00まで休憩。飯豊山は眺めが良く天気が良ければ大日岳や北股岳が見渡せる。飯豊山から御西小屋まではお花畑や草原が広がる。8:25から8:35まで休憩。9:20御西小屋着。


水場で水を補給しサブザックに荷物を詰め替える。少し下った雪渓から雪を取ってきてビールを冷やす。小屋で休んでいるとツアー登山の団体に遭遇した。10:00小屋をでて大日岳へ向かう。大日岳までは笹薮とお花畑が広がる。笹の中を歩く。ただ大日岳直前の登りは急でガレ場。10:30文平ノ池。10:40まで休憩。11:25大日岳に着く。日焼けがひどくなり腕がひりひりする。頂上はツアー登山者の団体でいっぱいだった。しばらく頂上の手前で過ごす。12:00まで休憩。帰りは1度も休憩を取らず1:00御西小屋に着く。御西小屋はこんでいて遅れていたら中に入れなくなった危険もある。小屋の管理人から西大日岳に行くコースがいいといわれ25日に早朝西大日岳をピストンしようという話になったが大日岳から西大日岳までは藪こぎで行動時間が10時間を越えそうなので断念した。
小屋には亜細亜大のパーティがいた。夕食はかまめし。

5:00 切合小屋
5:25 草履塚
↓ 休憩
5:35
7:05 本山小屋
↓ 休憩
7:25
7:50 飯豊山
↓ 休憩
8:00
8:25
↓ 休憩
8:35
9:20 御西小屋
休憩荷作り
10:00
10:30 文平の池
↓ 休憩
10:40
11:25 大日岳
↓ 休憩
12:00
1:00 御西小屋
コースタイム
切合小屋 〜1時間55分〜 本山小屋 〜25分〜 飯豊山頂 〜1時間10分〜 御西小屋 〜30分〜 文平の池 〜45分〜 大日岳 〜1時間〜 御西小屋
合計コースタイム5時間45分
8月25日
6:15御西小屋を出発。御西小屋から門内小屋まではお花畑、草原や笹薮。7:00から7:10まで休憩。御西小屋から門内岳まではところどころ道が二つに分かれており東側はこの季節には雪はなかったが雪渓に近く通るべきではない。西側の道を通るべきである。西側の道もところどころ急傾斜を横切るので滑らないように注意。7:40御手洗ノ池に着く。御手洗ノ池に下りることは可能。8:05から8:15まで休憩。御手洗ノ池から烏帽子岳の間のコルに池があるがカブト池はない。烏帽子岳周辺は植生が低い。8:50烏帽子岳。9:10から9:20まで休憩。9:55梅花皮小屋に到着。


水場で水を補給。管理人あり。石転び沢登山道への分岐がある。10:30梅花皮小屋を出発。しばらくすすんでむと石転び沢の雪渓がみえる。北股岳まではある程度急な登り。10:55北股岳に着く。北股岳からは蔵王山が見える。一番景色が良かったと思う。北股岳にはケルンと鳥居もある。11:30北股岳を出発。北股岳から門内小屋まではたいらな道でギルダの池は確認できた。12:20門内小屋に着く。門内小屋の管理人はすでにいない。夕食は棒ラーメン。




6:15 御西小屋
7:00
↓ 休憩
7:10
7:40 御手洗ノ池
8:05
↓ 休憩
8:15
8:50 烏帽子岳
9:10
↓ 休憩
9:20
9:55 梅花皮小屋
↓ 休憩
10:30
10:55 北股岳
↓ 休憩
11:30
12:20 門内小屋
コースタイム
御西小屋 〜1時間15分〜 御手洗ノ池 〜1時間〜 烏帽子岳 〜55分〜 梅花皮小屋 〜25分〜 北股岳 〜50分〜 門内小屋
合計コースタイム4時間25分
8月26日
4:35門内小屋を出発。門内小屋から扇ノ地神まではハイマツなど。道が二段のところがある。梶川尾根が見えた。5:00扇ノ地神。5:25地神山。5:35まで休憩。5:45地神北峰。扇ノ地紙から地神北峰までは道が二段で木が若干高くなる。地神北峰で丸森尾根の登山道と分ける。道標がある。地神北峰から頼母木小屋の間に西股の峰への道があり道標の有無は不明だが道を間違えることはない。
6:30頼母木小屋。頼母木小屋で水を補給しサブザックに荷物を詰め替える。登山者のおばさんに食糧を分けてもらう。ごみもかなり持っていってもらった。7:15出発。頼母木小屋からえぶりさし岳までは笹薮。登山道ははっきりしている。7:35大石山。大石山の分岐には道標がありわかりやすい。鉾立峰の登りは急で辛い。8:06鉾立峰8:20まで休憩。眺めが良い。8:55えぶりさし岳。えぶりさし岳も眺めが良い。9:15えぶりさし岳発。えぶりさし小屋の水場を探すも水の音は聞こえるがあまりに下のほうなので諦める。9:40から10:00までえぶりさし小屋の前で休憩。
ヘリのパイロットの人から27日は雨になるという情報が入るが今から下山すると時間的に暗くなり丸森尾根最後の岩場を暗い中歩くよりも雨の中でも明るいうちに歩くほうが良いということになり頼母木小屋にもどった。10:15鉾立峰。10:40から10:45まで休憩11:00大石山。11:20頼母木小屋。夕食は棒ラーメンとビールとこの日おばさんからもらったかきのたねなどのおつまみ。
4:35 門内小屋
5:00 扇ノ地紙
5:25 地神山
↓ 休憩
5:35
5:45 地神北峰
6:30 頼母木小屋
↓ 休憩、荷作り
7:15
7:35 大石山
8:06 鉾立峰
↓ 休憩
8:20
8:55 えぶりさし岳
↓ 休憩
9:15
9:40
↓ 休憩
10:00
10:15 鉾立峰
10:40
↓ 休憩
10:45
11:00 大石山
11:20 頼木母小屋
コースタイム
門内小屋 〜25分〜 扇ノ地紙 〜35分〜 地神北峰 〜45分〜 頼母木小屋 〜20分〜 大石山 〜31分〜 鉾立峰 〜35分〜 えぶりさし岳 〜40分〜 鉾立峰 〜40分〜 大石山 〜20分〜 頼母木小屋
合計コースタイム4時間51分
8月27日
5:35頼母木小屋を出発。霧が濃く視界が10?20m。地神北峰までは風が強くザックカバーが吹き飛ぶ。歩くのに支障が出るほどで風上に傾かないと歩けない。6:20地神北峰。丸森尾根に入ると風は収まった。地神北峰から丸森峰までは草原でガレ場である。6:55から7:05まで休憩。
7:30丸森峰。丸森峰を過ぎると樹林帯。樹林帯に入ってすぐに雨が降り出す。後ろから高校生のパーティが来たので道を譲る。C1077で7:50から8:00まで休憩。C1077あたりから雨が強くなりやがて大雨、大豪雨となる。8:40夫婦清水。夫婦清水は標識があるが無視したので確認していない。少し下ったところで南の左の靴のソールが半分ほどはがれる。応急処置として修理パックのハリガネでソールを靴に固定した。9:14から9:20まで休憩。のぞき前後でいくつか小ピークがある。木の根は滑りやすく登山道の脇がきれている場所があるので滑落の危険がある。のぞきの少し手前で急に道が曲がるところがある。直進すると岩が露出したえぐれたような道になり危険。本物の登山道は曲がる地点に木が生えているので見つけにくい。登山道は岩場が多く雨も強くなり岩が滑りやすい。さらに岩は砂岩や貢岩質で層状で崩れやすい。のぞき下部の岩場にはロープがかかっていて高度感はたいしたことはなくゆっくり下れば問題なし。吉井のひざがいたくなり歩行スピードがかなり落ちる。やがて下っていくと登山者カウンターがありそれからまもなくの11:20飯豊山荘に下山。
5:35 頼母木小屋
6:20 地神北峰
6:55
↓ 休憩
7:05
7:30 丸森峰
7:50
↓ 休憩
8:00
8:40 夫婦清水
9:14
↓ 休憩
9:20
11:20 飯豊山荘
コースタイム
頼母木小屋 〜45分〜 地神北峰 〜2時間〜 夫婦清水 〜2時間34分〜 飯豊山荘
合計コースタイム5時間19分
飯豊山小屋情報(2007年8月現在)
祓川山荘
2階建てでかなり広く50人くらい泊まれそう。水は小屋内部まで引いていて常に出っ放し。だだ増水時は水がにごる。コザがしいてあり長机もある。トイレは小便用がひとつに汲み取り式のトイレが2つ。虫が多いが食事や睡眠に支障があるほどではない。通年無人小屋。計画書提出箱あり。
三国小屋
水場はかなり離れておりトイレは水の持参が必要で有料100円。内部は見ていないので不明。管理人シーズン中あり。1泊2000円
切合小屋
2階建て。水場は小屋のすぐ外にある。水は引いていて水量は豊富。小屋内部は30人ほど泊まれそう。太陽光発電のLEDの照明がある。トイレは小屋の外に水洗式のトイレが3台に冬季用のトイレが1台。テン場もありかなり広い。岩手県立大のひとがテントに泊まっていた。小屋内部での火の使用は禁止。管理人はむっつりしている。1泊2500円
本山小屋
つくりは三国小屋と似ている。水場は確認していない。ビールを売っている。ただし普通は小屋に宿泊する人にしか売ってくれない。1泊2000円。癖のある管理人がシーズン中いる。
御西小屋
水場は本山方面南側山腹の沢水。水量は豊富。2階建てで小屋は30人ほど泊まれそう。トイレは小屋の中に1つと外に2つ。外のは汚い。管理人シーズン中あり。テン場あり。1泊2000円
門内小屋
2階建てで水場は小屋から歩いて5分くらいの山腹にある。水量はちょろちょろで赤い旗と標識をたどっていくと着く。水場周辺に道がたくさんあるが赤い旗と標識が示す道以外は途中で道が切れるので行くべきではない。トイレはバイオトイレで臭くない。小屋内部には2階に行くはしごがある。
管理人シーズン中あり。テン場あり。
梅花皮小屋
水場は歩いて3分くらい道ははっきりしていて霧でもいけそう。水量は豊富。内部は不明。テン場なし。水洗のトイレがある。1泊1500円
頼母木小屋
2階建てで水は小屋のすぐそばまで引いている。30人は泊まれそう。トイレはバイオトイレ。テン場なし。シーズン中管理人あり。小屋の内部に2階に行くハシゴがある。
えぶりさし小屋
内部不明。水場は標識があったが確認できなかった。トイレあり通年無人。
登山道上の水場
祓川山荘の近くの水場
登山道上のコンクリの箱に流れ落ちている。祓川山荘の水場の源流と思われる。水量豊富。
十森の水場
沢水で登山道上にあるのですぐわかる。水量はちょろちょろなので枯れることもあるかも。
猪鼻の水場
水場の看板があり登山道をはずれたところにある。ロープをつたってくだる。水量はほとんどなく飲料水としての利用はできない。
弘法清水
確認できず。
夫婦清水
登山道上に夫婦清水の看板があるが無視したので確認していない。