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8/30 B8走行 二日目

B8走行を松島編を含め一言で表すなら「荒天」であり、本番の今日、明日の旅行は参加者全員をして

「人生で最悪の旅行だった」

と言わしめるものであった。また、この三日間は大雨警報が出るほどの悪天候であったことを頭に入れておいてほしい。

以下は前日(8/29)昼からの記録になる。

~8/29 昼~

平泉に目的が変更されやることが無くなった我々はしばらく部室で時間を潰した。

やがて帰路につく者も増え、私も帰ったが夜にヒロト、ナシモトがラーメンを食いに行くというので連れて行ってもらった。

夜部室集合になり、部室に行くとイシトモがいた。彼も参加者の一人であったが帰省中で昨日の打ち合わせにはいなかった。

私「明日行くよね?」

イシトモ「疲れてるしペンギン・ハイウェイ観たいからいいや」

は?ナメてんじゃないよ。

この時点で参加者は7人になった。

ヒロト、NSTM、ナシモト、ダン、ちゅうそん、ビバ森崎、エビ。

一抹の不安を感じつつ、ラーメンをイシトモも加わった4人で食い、寝た。

~8/30~

今日は起床に成功した。この喜びをグループで共有し、荷物を背負い家を出る。この時点では曇りだった。

朝五時に部室集合だったので、少し早めに行くとナシモト、ヒロトが寝ていた。

ヒロトは起きて天気を確認し「行けるぞー!」とまだ寝ているナシモトを気遣いつつ小声で叫んでいた。嬉しそうであった。

集合時刻になるにつれ人が集まってくる。

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ラインを確認するとエビからのメッセージがあった。

「起きたはいいが体力に不安があるため原付で追いかける」という旨だった。

彼も直前まで帰省中だったため、少し疲れているのだろうと思い、ルートの確認をし、別行動となった。

5:30が出発なので、その前に写真を撮る。それが↓。

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いい顔をしている。ママチャリをクロスバイクで挟むようにし、出発。

泉区までなんの問題もなく進む。が、長命ヶ丘東の交差点の辺りで、雷鳴が聞こえ、雨も降ってくる。

ローソン仙台野村店に避難し、様子を見る。

しばらく待ってみるも、雨は弱まることはなかった。全員雨具を着込み、このまま進むことにする。

全員無言のまま北上する。太陽は見えているのに雨が降っていた。もどかしい気持ちで進む。

やがて雨がやみ、ドンキホーテ仙台富谷店で休憩をした。朝早すぎて開いてなかった。

国道4号線沿いに進んでいく。途中県道9号に入りながら、のどかな風景を楽しみつつ進む。アップダウンがきついところもあり、

ママチャリだったナシモト、ビバがくたばりながら坂を登ったりしていた。

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↑落合蒜袋の橋

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↑大衡公民館分館横。

まだ宮城なのかよと思いつつ進む。途中エビからのラインが入り、返信のためもかねて上の写真の場所から

少し進んだところで休憩。

休憩後、上阿園の辺り、東北自動車道横の急坂を登る。

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この辺りはアップダウンが激しく、スピード狂のクロスバイク集団はママチャリを抜かしたりしながら走るなどしていた。

ここで私に悲劇が起こる。三本木新町の1番地横のヘアピンを過ぎ、左に曲がろうとしたところ落車。

雨具に穴が開き、左腕を大きく擦りむいた。自転車もチェーンが落ち、みんなに手当て、チェーン戻しをしてもらう(ありがとう)。

近くのセブン(宮城三木町店)で消毒液、絆創膏、水などを買ってもらう(ありがとう)。

あと全員からおしぼり貰った(ありがとう)。

テンションがガタ落ちの中、国道4号を東へ。このまま栗原市へ入る。

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↑途中の休憩にて。「イキっていいすかw?」といいながらサングラスをかけるちゅうそん。似合っている。

お昼になり、栗原市役所前の南部屋敷で昼食。

皆ご飯を食べ終わった頃に、ゲリラ豪雨に襲われる。

窓の向こうでリーマンが濡れながら信号を渡る様子を見て「また雨かよ…」とへこむ。

ビバは雨具を自転車のかごに入れっぱなしだったらしく「どうしようかなぁ」と悩んでいた。

トイレに行っていたナシモトが戻ってきて、外を見た瞬間に「停滞。」とだけ言って、席に座り直し、熱い茶を啜った。

ヒロトが雨雲レーダーを見てみるとこれから雨が続くらしく、雨の中進むことは確定となった。

一瞬だけ雨がやんだ隙に会計を済ませ、これから降るであろう雨に備え雨具をまた着込み、出発。

ビバは雨具を着ていなかったが、この後悲惨な目に遭ってしまう。

迫川(はさまがわ)に架かる橋の手前を左折、川沿いを走る。

先ほど勢いを弱めたはずの雨はまた強まりだし、雨が雨具をパチパチと打つ音しか聞こえなくなる。

国道4号に合流する辺りで、この日で最も強い雨に降られる。

ビバもすでに濡れきっている雨具を着るが、後の写真で見るとおり気休め程度ではなかったかと思われる。

頭上では雷が鳴り出した。私は栗原市に入る手前で自転車のかごを破損しており、下からの異音と上からの雷鳴に挟まれて

精神的に疲弊しながらも、回らない頭をよそに回り続ける脚を頼りに進み続ける。

トラックの往来のたびに水しぶきを浴びても、靴の浸水が激しく水中を歩いている感覚に襲われても、荷物が全部濡れても、

雨具が怪我にこすれて激痛が走っても、前の自転車がはねる泥で顔を汚しても段々厭わなくなってくる。

ただ目的地に着きたいという思いだけが頭の中を占めひたすら進んだ。会話をする余裕も無くなる。

県越えまででつらかったことのもう一つに、道路整備の悪さがあった。

歩道を走る際に飛び出た雑草が体、自転車を叩き、さらに苦しめてくる。

普通の雑草ならただ痛かったり、草の一部が体に着くだけで済むが、ツタのような雑草は最悪であった。

しなるため当たったところに絡みついてきて、体に絡みつけばほどくのが厄介だし、自転車に絡みつけば濡れた路面も合わせバランスを崩す。

全員無言のまま進み(途中絶叫する者もいたが)、セブン(金成インター店)に入り、休憩。

この旅中に何度か論争が起こるが、ここで最初の論争が起こる。

「今日は本当に中尊寺までいくのか?」ということを話し合う。

この天気で行って楽しめるのか?そもそも行けんのか?と疑問をぶつけるが、とりあえずは進むことになる。

また豪雨と無言(或いは絶叫)の中、国道4号を行く。

ここでまた新たなことに気づき、精神的に苦しくなってしまう。

まだ宮城県なのである。

この時の時刻はおおよそ13時。朝5:30に出発し7時間30分経過している。

本当に目的地につけるのだろうかと憂鬱になる。

後で知ったことだが、栗原市は現在宮城県最大の地方自治体であり、漕げども漕げども一関市にすらたどり着けない

ことは致し方なかったのだろうが、このことを(少なくとも私は)知らなかったので、余計に負担に感じた。

東北自動車道と交わるところにきた。

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↑瀕死のビバ

久々に雨がしのげるところにきた。全員人間と言うよりバケモンである。

ここで二度目の論争が起こる。この後どこをどういう順番で巡るかだった。

この時点で行くのが確定していたのは温泉、ネカフェ(宿泊場所)、中尊寺。

上記の通り人権を失ったような様相を呈していた我々は真っ先に温泉に行くことを決め、中尊寺、ネカフェの順は決めず出発。

先ほどまでの雨はだんだんとおとなしくなり、県境まで突っ走る。

そしてついに、14:06に一関市に到着。

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全員の顔に活気が戻った瞬間だった。

まずはイオンへ行き衣服を買ったりしてから、そのままイチノセキ温泉願叶乃湯(がんがのゆ)へ突入。

ビバは「人間になれるぞー!」と言って喜んだ。

皆人間へと戻り、露天風呂で三度目の論争。どうやって帰るかだった。

天文同好会にも所属しているヒロト、ちゅうそんは合宿が9月1日からあり、電車で帰る可能性も考えておく必要があった。

また時間に余裕のあっても、あまりの辛さに電車で帰るかもと言い出す者もいた。

私は自転車が無いと不便なので自転車で帰ることが確定だったが、これ一人で帰ることにならないかと不安だった。

濡れた着替えを着て温泉を出て、休憩所でのんびりしていると外にエビがいた。彼はずっと前に一関入りしており、

マクドナルドで何時間も時間を潰していた(ごめん)。外を見るとこれ以上無いくらいいい天気だった。

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なんで今晴れるんだと恨み言を言いつつ晴れてるし開いてなくても中尊寺行こうという話になり、中尊寺へと向かう。

17:30出発。その途中の景色が非常にきれいで、自転車勢はみな写真を撮っていた。(エビは別ルート)

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グーグルマップ特有の謎誘導に苦しみつつ、18:40に到着。案の定やってなかった。

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↑集合写真。

このタイミングで明日どうやって帰るかが決まった。

朝5時発にし、ヒロト以外の自転車勢はみな自転車で帰ることになった。

エビは観光してから帰り、ヒロトは電車で帰ることになった。

近くから謎の鳴き声が聞こえはじめ、周りが暗かったことも合わせ、写真を撮り夕食をとる場所を軽く決めてすぐ出発。また一関へと帰る。

終盤キツい坂を登ったがビバ曰くこの日で一番キツい坂だったようだ。

夕飯は焼き肉。1kg盛りという頭ユルユルな肉を注文し、各々盛岡冷麺などを食べつつ、焼いて、焼いて、焼き尽くした。

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↑結構すぐなくなった

ツルハドラッグでアイスなどを食べてから宿泊場所のネカフェに到着。

無事帰ることが出来るかと不安になりつつも、秒で寝た。エビは近くの公園で寝た。

~三日目に続く~

文責 Y.K.